ランツハマーが「私は奇跡が起きるのを楽しみに待っているの」と何ともチャーミングに歌いだします。
共演はフアン・ディエゴ・フローレス、ティーレマン指揮ドレスデン・ゼンパーオーパー。
2019年11月26日(火) 開演:19時
主催:日本製鉄文化財団
後援:ドイツ連邦共和国大使館
チケットぴあ(Pコード:153-377 セブンイレブン店頭購入方法)
ローソンチケット(Lコード:34302)
©︎Marco Borggreve
クリスティーナ・ランツハマー(ソプラノ)Christina Landshamer, soprano
ミュンヘン生まれ。同地の音楽院でアンゲリカ・フォーゲルに師事し、続いてシュトゥットガルト音楽演劇大学でコンラート・リヒターのリサイタル・クラスとドゥニヤ・ヴェイゾヴィチのソリスト・クラスで学んだ。
2002年エクサン=プロヴァンス音楽祭アカデミストに選ばれ、2003年ドイツ音楽振興会のスカラシップ受賞、2004年ライプツィヒ国際バッハ・コンクールでファイナリストとなり、ミュンヘン演奏会協会でサポーティヴ賞、2006年ミュンヘン・バイエルン放送歌曲コンクール“La voce”で1位なしの第3位に輝いた。
キャリアの初期には、ストラスブール・ラン歌劇場、シュトゥットガルト州立歌劇場、ベルリン・コーミシェ・オーパーと契約し活動。2005年6月、ベルリン州立歌劇場で行われたカリツケ指揮ムスバッハ演出によるハンス・ツェンダーの歌劇《ジョゼフ酋長》の世界初演に参加。07年3月にはジュネーヴのBFMおよびFluxラボラトリーで行われたフィリップ・シェラー作曲の室内歌劇《トランス=ウォーホール》世界初演でアンディ・ウォーホールの声を担当。同年フェルツ指揮シュトゥットガルト・フィルとプッチーニの歌劇《修道女アンジェリカ》(演奏会形式公演)でジェノヴィエッファ修道女役も歌った。
07/08年シーズンはシュトゥットガルト州立歌劇場でユングヘーネル指揮《ルーチョ・シッラ》チンナ役、ヘンツォルト指揮《カルメン》のフラスキータ、ラン歌劇場ではマルク・アルブレヒト指揮《フィデリオ》のマルツェリーナなどを担当している。
2009年テアター・アン・デア・ウィーンで、アーノンクールの指揮でハイドンの歌劇《月の世界》に出演。以後世界的ソプラノとして知られるようになり、2011年ティーレマン指揮の《影のない女》第1の侍女(Erste Dienerin)でザルツブルク音楽祭にデビュー。翌12年にはラトル指揮《カルメン》にも招かれた(これら3公演はすべて映像ソフト化されている)。
ソリストとしても世評高く、ブロムシュテット、ハーディング、ナガノ、ノリントン、ドネーヴ、ティーレマン、シャイー、ノットら、共演オーケストラはバイエルン放送響、ハンブルクNDRエルプフィル、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、SWR響、コンセルトヘボウ管、チューリヒ・トーンハレ管、パリ管、サンタ・チェチーリア管、北米ではニューヨーク・フィル、ピッツバーグ響、モントリオール響などと共演を重ねている。
近年では2018/19年シーズンに、ブダペスト祝祭管のマーラー交響曲第4番のソリストとして音楽祭ツアーに同行。同シーズンにはケルンWDR響にブリテン《イリュミナシオン》(18年9月ガードナー指揮)とモーツァルト《レクイエム》(19年3月スロボディニュク指揮)の2つのプログラムに客演した。18年9月には佐渡裕指揮ウィーン・トーンキュンストラー管のハイドン《天地創造》、19年1月マンフレート・ホーネック指揮デンマーク国立響とベートーヴェン《フィデリオ》(演奏会形式)、同年3月アラン・ギルバート指揮チューリヒ・トーンハレ管とのニルセン交響曲第3番などにも出演している。同年6月にはM.ホーネック指揮ピッツバーグ響に再登場し、ベートーヴェン第9交響曲のソリストを務めた。
その他、バイエルン州立歌劇場では、2015年の《魔笛》(アッシャー・フィッシュ指揮)に続き、18年にキリル・ペトレンコ指揮によるワーグナー《ラインの黄金》にヴォークリンデ役で出演している。
同18年の夏には、ニューヨーク・リンカーン・センターやパリのラ・セーヌ・ミュジカルでラ・フラ・デルス・バウスによる舞台版ハイドン《天地創造》にも出演した(ロランス・エキルベ指揮)。
2015年にはシューマンとヴィクトル・ウルマンを独自に組み合わせたデビュー・リサイタル・アルバムを録音(Oehms Classics)。この時の共演ピアニストはゲロルト・フーバーで、同デュオはウィーン・コンツェルトハウス(2010年)やシューベルティアーデ(2016)、ウィグモアホール(2017、19年)などでも共演している。
ディスコグラフィには、ヘレヴェーへ指揮によるハイドンのオラトリオ《四季》と《天地創造》、ノリントン指揮ブラームス《ドイツ・レクイエム》、シャイー指揮ゲヴァントハウス管の《マタイ受難曲》とマーラー交響曲第4番、ヘンヒェン指揮C.P.E.バッハ《救世主の最後の受難》、エラス=カサド指揮メンデルスゾーン交響曲第2番など。また、映像作品には、バッハ《ミサ曲ロ短調》(ダイクストラ指揮)、モーツァルト《魔笛》(マルク・アルブレヒト指揮)、バッハ《ミサ曲ロ短調》(ブロムシュテット指揮)、ウェーバー《魔弾の射手》(ティーレマン指揮)などがある。
初来日は2005年、シュライアー指揮オーケストラ・アンサンブル金沢《マタイ受難曲》。翌06年にはバッハ・コレギウム・ジャパンの同作品公演にも客演した。
©︎Marion Köll
ゲロルト・フーバー(ピアノ)Gerold Huber, piano
ミュンヘン北東に位置するシュトラウビング生まれ。ミュンヘン音楽大学でスカラシップを受け、フリーデマン・ベルガーのもとピアノを学んだ。またベルリンでディートリヒ・フィッシャー=ディースカウのリート・クラスも受講。1998年にはバリトンのクリスティアン・ゲルハーヘルとともに、パリ/ニューヨークでの国際プロ・ムジチ・コンクールで優勝し、2001年には第4回ザールブリュッケン・バッハ国際ピアノコンクールで第3位に入賞した。
声楽の共演ピアニストとしての信頼が厚く、特にゲルハーヘルとは長きにわたって共演を重ねている。その他にもクリスティアーネ・カルク、ランツハマー、ルート・リザネク、モイツァ・エルトマン、アナ=ルチア・リヒター、ミヒャエル・ナジ、マクシミリアン・シュミット、フランツ=ヨーゼフ・ゼーリヒら錚々たる世界的歌手から共演を求められており、彼らとザルツブルク(2007、10、12~17、19)やシューベルティアーデ(シュヴァルツェンベルク)、ラインガウなどの音楽祭をはじめ、ケルン・フィルハーモニー、フランクフルト・アルテ・オーパー、ウィーンのムジークフェラインやコンツェルトハウス、アムステルダム・コンセルトヘボウ、ウィグモアホール、ニューヨークのリンカーンセンターやカーネギーホール、パリ・オルセー美術館などの著名な会場に常時招かれている。
室内楽の分野でもアルテミス四重奏団、ヘンシェル四重奏団、ラインホルト・フリードリヒらと共演。
最近の活動の中では、2016/17年シーズンから18年にかけて、ドイツ人俳優ウルリヒ・トゥクアを語りに迎えたゲルハーヘルとのブラームス《美しきマゲローネのロマンス》のツアーを行った(関連CDは2014年に語りのパートを翻案構成したマルティン・ヴァルザーによる朗読で収録、17年春にリリースしている)。
彼の広範なディスコグラフィは、数多くのゲルハーヘルとの名盤の他、ベルナルダ・フィンクとのシューベルトの歌曲集(ハルモニア・ムンディ・フランス)や、ルート・リザネクとのリスト(ベルリン・クラシックス)、ハイドン&マーラー/ツェムリンスキー(カプリッチョ)、メンデルスゾーン(AVI)、またマクシミリアン・シュミットとのシューマン夫妻、シューベルト《美しき水車小屋の娘》、クリスティーナ・ランツハマーとのシューマン&ウルマン(共にOehms)、フランツ=ヨーゼフ・ゼーリヒとのシューベルト、シュトラウス、ヴォルフ(AVI)、アナ=ルチア・リヒターとのシューベルト(ペンタトーン)、ギュンター・グロイスベックとのシューベルト《冬の旅》《白鳥の歌》、ブラームス、ワーグナー、ヴォルフ、マーラー作品集(デッカ)、ラウル・ステファニとのシューマン、グリーグ、シベリウス作品集(チャレンジ・クラシックス)などがある。
2013年以降、ヴュルツブルク音楽大学でリート伴奏科の教授。
2016年には生まれ故郷シュトラウビングで“ポーリングの日音楽祭”を創設、芸術監督を務めている。