日本製鉄文化財団では、2010年度より指揮研究員を置き、将来有望な若手指揮者の研鑽活動の一助となってまいりました。
2018年度には育成・支援内容を一部改定し、「若手指揮者育成支援制度」として、引き続き次世代を担う若手指揮者の育成と活動の支援を継続しております。

2024年度 支援対象者   (掲載五十音順)

                 

佐藤秀義

佐藤秀義(さとう ひでよし)

Hideyoshi Sato

神奈川県横浜市出身。東京音楽大学指揮科卒業。指揮を広上淳一、田代俊文、三河正典、三原明人の各氏に師事。在学中に増井信貴、徳永二男各氏のマスタークラスを受講。2016年度東京音楽大学給費奨学生。2019年に渡欧し、ウィーン国立音楽大学に留学。現在、日本ヨハン・シュトラウス協会理事、日本ヨハン・シュトラウス協会管弦楽団常任指揮者、ウィーン・ヨハン・シュトラウス研究所会員。

丸田隼輝

丸田隼輝(まるた はやき)

Hayaki Maruta

福岡市出身。4歳よりヴァイオリンを始める。桐朋学園大学オープンカレッジ指揮コース、洗足学園音楽大学音楽学部弦楽器コース修了。オーストリア・アントン・ブルックナー音楽大学指揮科修了(首席・飛び級)。第2回ポルトガル・カシュカイシュ=オエイラシュ室内管弦楽団国際指揮コンクール(OCCO)優勝。ウィーン・ディヒラー国際指揮コンクール第2位。チェコ・オロモウツ国際指揮マスタークラス最優秀指揮者(最年少)。

福澤佑樹

福澤佑樹(ふくざわ ゆうき)

Yuuki Fukuzawa

埼玉県越谷市出身。埼玉県立大宮光陵高等学校音楽科打楽器専攻卒業。京都市立芸術大学指揮専攻卒業。2023年11月、京都市立芸術大学内「堀場信吉記念ホール」のこけら落とし公演『オーケストラ協演の夕べ』に出演。「第2回Mt. Fujiのヴィルトゥオーソたち」指揮者オーディション第3位入賞。これまでに、指揮を高山美佳、下野竜也、粟辻聡、中田延亮、阪哲朗、ピアノを松本真昭、森山あす香、打楽器を鷹羽香緒里の各氏に師事。

「若手指揮者育成支援制度」について

支援期間

2024年4月~2025年3月

審査員・指導者

高関 健、広上淳一、下野竜也(敬称略)

育成支援パートナー

東京フィルハーモニー交響楽団、読売日本交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

育成支援の内容

  1. 紀尾井ホール室内管弦楽団の各公演に際してリハーサルから演奏会までの全期間にわたって、指揮者のアシスタント活動を通じて、指揮者としての多面的な素養を身に着けていただくよう支援します。指揮者の判断により、リハーサルでの試し振りなどの機会も得られる場合があります。
  2. 指揮者アシスタント活動に支障のない範囲で、事務局において、オーケストラ運営と公演制作の現場に触れ、オーケストラ公演に関わる様々な局面への理解を深めていただきます。
  3. 指導者のレッスンについて、計画を立てて受講していただきます。
  4. 活動期間中の指揮活動および関連する研鑽活動について、3か月単位で報告書を提出していただきます。
  5. 紀尾井ホール室内管弦楽団の活動期以外には、オーケストラ公演に関する実地の研鑽を深められるよう、東京フィルハーモニー交響楽団、読売日本交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団のご協力により、リハーサル見学などの機会を活用できます。

支援金

6月末、9月末、12月末、翌年3月末に分けて、総額50万円を支援金として支給します。
若手指揮者育成・支援に関する当財団実績のご紹介

日本製鉄文化財団は若手指揮者育成支援を目的として指揮研究員制度を2010年4月に発足しました。
2010年度は齋藤友香理氏、松村秀明氏の2名、2011年度は石﨑真弥奈氏、2012年度は再び原口祥司氏、平川範幸氏の2名、2013年度は秋山愛美氏、2015年度は大谷麻由美氏、林 直之氏の2名が指揮研究員として活動してきました。2017年度は該当者なしとなりました。
2010年度指揮研究員の齋藤友香理氏はドレスデンに在住で、2015年ブザンソン国際式コンクールでオーケストラ最優秀賞を受賞。同じく松村秀明氏は、イタリアで開催された第11回アントニオ・ペドロッティ国際指揮者コンクールで第3位に入賞し、各地プロ・オーケストラで指揮活動を行っています。両氏ともに、高い評価を得て活躍の場をさらに広げています。
2011年度指揮研究員の石﨑真弥奈氏は、2012年第16回東京国際音楽コンクール<指揮>において、第1位から第3位なしの入選・聴衆賞を受賞、2017年第2回ニーノ・ロータ国際指揮コンクールで優勝しました。
2012年度指揮研究員の原口祥司氏は、ブダペストに留学してさらに研鑽を積み、2017年ブダペスト・ショルティ国際指揮コンクールで決勝ラウンドに進出しています。同じく平川範幸氏は2013年度から2年間東京シティ・フィルの指揮研究員を務め、現在、仙台フィルなどを中心としてその活動の場を広げています。2013年度指揮研究員秋山愛美氏も各地での公演で活躍しています。
2014年度は該当者なし。2015年度の大谷麻由美氏は京都市響との公演に出演、林 直之氏は2017年第1回ニーノ・ロータ国際コンクールでセミファイナリスト、同年2017年第1回ユーリ・シモノフ記念オーディテ・コンクール第3位・オーケストラ賞を獲得しました。
2018年度より、「指揮研究員」を「若手指揮者育成・支援制度」と改称して育成・支援内容を一部改め、引き続き、次世代を担う若手指揮者に伸びやかに研鑽を積んでいただく機会を提供してまいります。