主催公演
市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)
2026年2月7日(土) 14時00分
[響き合う和と洋]
くまもと大邦楽祭実行委員会×日本製鉄紀尾井ホール邦楽新鋭展 meets 紀尾井午後の音楽会
5年に一度、くまもと全国邦楽コンクール最優秀賞受賞者が集う「邦楽新鋭展」。 日本と西洋の名曲とともに、コンクールの最優秀賞受賞者と各界をリードする演奏家によるコラボレーションを披露します。
幕開けは、杵屋巳三郎、今藤長龍郎、望月太津之ほか、歌舞伎公演の第一線で活躍する演奏家による賑やかな長唄「越後獅子」。続く宮城道雄「春の海」はお正月の定番として親しまれる箏と尺八の曲を、篠崎史紀のヴァイオリンと中嶋ひかるの箏で演奏します。
山田流筝曲の家元であり、現代邦楽の革新者として知られる中能島欣一が作曲した《さらし幻想曲》は、1943年(昭和18年)に作られた三章構成の器楽合奏曲で、古典地歌《さらし》を題材にした作品です。三絃・箏・フルートの三重奏を、今回は長唄三味線・尺八・箏でお贈りします。
沢井忠夫《甦る五つの歌》(1979年)は沢井忠夫の長男が書いた詩をもとに、箏独奏曲として書かれました。五つの章(歌)として表現され、沢井自身の少年期の記憶が重なり、音楽として昇華された作品です。
ドヴォルザーク《ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ》には、第79回全日本学生音楽コンクール北九州大会でピアノ部門第1位となった鈴木れあ登場、ヴァイオリンの篠崎史紀と共演します。
《尾上の松》は、兵庫県加古川市の尾上神社にある「相生の松」に由来し、この松の長寿にかけて、平和な御代が永遠に続くことを願い歌われます。宮城道雄が箏の手付けを行ったことで広く知られるようになった祝儀曲です。宮城道雄による箏手付けは、古典地歌に近代的な技巧と華やかさを加えたもので、演奏会用の人気曲となりました。沢井忠夫《上弦の曲》(1979年)は古代の人々が神秘的な存在として月を仰ぎ、祈りを捧げた情景を想像しながら書かれたもので、満ちていく月の力強さや神秘性が表現されています。
公演の最後を飾るのは、熊本民謡「ヨヘホ節」と、熊本県五木村に伝わる子守唄を題材に、当ホールが委嘱し作曲された《熊本民謡「ヨヘホ節」「五木の子守唄」によるラプソディー》。どこか懐かしさを感じさせる美しい旋律、伝統的な民謡調に現代的なアレンジが加えられます。ヴァイオリン・三味線・箏・十七弦合奏に児童合唱団が参加し、賑やかに幕を閉じます。
公演基本情報
| 日時 | 2026年2月7日(土) 14時00分 (開場:13時30分) |
|---|---|
| 会場 | 市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館) |
| 出演者 | 杵屋巳三郎、杵屋巳津二朗、杵屋巳三寿郎(長唄唄方)、今藤長龍郎、松永忠三郎、今藤龍十郎(長唄三味線)、望月太津之、堅田新一朗、望月左太助、望月大貴/福原百貴(囃子)、野村峰山(尺八・人間国宝)、藤本昭子(三絃)、篠崎史紀(ヴァイオリン)、鈴木れあ(ピアニスト)、中嶋ひかる、清原 晏、中島裕康、吉越大誠、長谷由香(箏)、熊本箏演奏者協会、NHK熊本児童合唱団 |
| 演目 | 長唄「越後獅子」 唄 杵屋巳三郎、杵屋巳津二朗、杵屋巳三寿郎 三味線 今藤長龍郎、松永忠三郎、今藤龍十郎 囃子 望月太津之、堅田新一朗、望月左太助、望月大貴/福原百貴 宮城道雄「春の海」 ヴァイオリン 篠崎史紀 箏 中嶋ひかる 中能島欣一「さらし幻想曲」 三味線 今藤長龍郎 尺八 野村峰山 箏 中島裕康 沢井忠夫「甦る五つの歌」 箏 長谷由香 A.ドヴォルザーク:ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ Op.100 ヴァイオリン 篠崎史紀 ピアノ 鈴木れあ 作者不詳、宮城道雄箏手付「尾上の松」 歌・長谷検校三絃 藤本昭子 歌・箏 清原晏 沢井忠夫「上弦の曲」 尺八 野村峰山 箏 吉越大誠 奥田祐「ヨヘホ節」「五木の子守歌」によるラプソディー 三味線 今藤長龍郎 ヴァイオリン 篠崎史紀 箏 熊本箏演奏者協会 歌 NHK熊本児童合唱団 |
| 料金 (税込) |
全席指定 3,000円 U25 1,000円 |
| 発売日 | 11月8日(土)午前10時 ※会館電話予約は同日午後2時から |
| 協賛等 | 協力:日本製鉄株式会社 九州支店 |
| 主催 | くまもと大邦楽祭実行委員会、公益財団法人 日本製鉄文化財団 |
| 問合せ先 | 公演内容のお問合せ先:公益財団法人日本製鉄文化財団 こちらのお問合せフォームをご利用ください。 |
※料金はすべて消費税込みの金額です。
※出演者・曲目・曲順は予告なく変更となる場合があります。予めご了承ください。
※小学生のご鑑賞には保護者(成人)のご同伴をお願いします。
※乳幼児等未就学の方のご同伴・ご入場はご遠慮ください。
※不測の事態で公演中止となる可能性がございます。その場合は当サイトにてお知らせいたします。
※発券時に所定の手数料がかかります。手数料はお支払方法により異なります。
※やむを得ない事情により公演中止となる場合には、チケットご購入者に券面表示金額にて払戻しいたします。公演中止以外での払戻しはいたしません。予めご了承ください。
※本公演は〔紀尾井ホールウェブチケット〕でのチケット取扱いはございません。
チケット
プレイガイド
| 窓口 | コード | 購入 |
|---|---|---|
| 市民会館シアーズホーム夢ホール | コード: - |
購入方法
電話予約:096-355-5235(8:30~22:00) |
| チケットぴあ | コード: 309-530 |
購入ページ
セブン-イレブンでの 店頭購入方法 |
| ローソンチケット | コード: 82164 | 購入ページ |
出演者プロフィール
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©井村重人
篠崎史紀
(しのざきふみのり)
ヴァイオリン
愛称“まろ”。元NHK交響楽団特別コンサートマスター。1963年北九州市出身。1981年ウィーン市立音楽院に入学。翌年ウィーンにてヨーロッパデビューを飾り、その後ヨーロッパを中心に活動をする。1988年に帰国後、群響、読響を経て、1997年NHK交響楽団のコンサートマスターに就任。以来“N響の顔”として国内外で活躍し、2025年3月惜しまれながらもその任を退く。ソリスト、室内楽奏者、指導者として、国内外で活躍中。1996年に東京ジュニアオーケストラソサエティを設立。2004年より銀座王子ホールにて「MAROワールド」を開催している。1979年史上最年少で北九州市民文化賞、2001年福岡県文化賞、2014年有馬賞受賞。 北九州文化大使。WHO国際医学アカデミー・ライフハーモニーサイエンス評議会議員。使用楽器は1727年製ストラディバリウス(株式会社ミュージック・プラザより貸与)。
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野村峰山
(のむらほうざん)
尺八/人間国宝
1957年三重県生まれ。父の手ほどきで尺八を学び、のちに山本邦山(人間国宝)に師事。1975年、高校在学中に第1回都山流尺八本曲コンクール全国大会にて金賞受賞。NHK 邦楽技能者育成会卒業。1994年度文化庁芸術祭賞、愛知県芸術文化選奨文化賞、文部大臣奨励賞、名古屋市民芸術祭審査員特別賞など受賞。現在、愛知県立芸術大学非常勤講師、(公財)都山流尺八楽会評議員、(公社)日本三曲協会理事、都山流参事、副道場長・検定委員、現代邦楽作曲家連盟監事、「新しい風」メンバー。竹の新選組音楽監督、峰山会主宰。2020年、芸術選奨文部科学大臣賞受賞。2022年重要無形文化財「尺八」各個保持者(人間国宝)に認定。2024年紫綬褒章受章。
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藤本昭子
(ふじもとあきこ)
三弦
祖母阿部桂子、母藤井久仁江(人間国宝)に箏・三弦を師事。1995年第1回リサイタル開催(全17回開催)。2001年伝統の継承と古典の新たな可能性を追求する場として「地歌ライブ」開始(全100回開催)。2019年高橋翠秋、鶴澤津賀寿、善養寺惠介と「SATZ」結成。2022年新たなシリーズ演奏会「伝承の力 古典の現在」を開始。文化庁芸術祭音楽部門大賞、レコード部門2年連続大賞、松尾芸能賞優秀賞、芸術選奨文部科学大臣賞等受賞。2021年紫綬褒章受章。現在、九州系地歌箏曲演奏家として演奏会・放送等に出演の他、後進の指導に当たっている。(公財)日本伝統文化振興財団理事。(公社)日本三曲協会、箏曲女流協会会員。正派音楽院講師。「藤本昭子の会」代表。
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杵屋巳三郎
(きねやみさぶろう)
長唄 唄方
1967年東京生まれ。人間国宝七世杵屋巳太郎(淨貢)に師事。杵屋巳津也を許名される。唄を東音福田克也に師事。1990年東京藝術大学音楽学部邦楽科卒業。歌舞伎公演、舞踊会、演奏会等様々な舞台に出演。海外公演も多数。2022年歌舞伎座團菊祭五月大歌舞伎の「土蜘」にて巳津也を改め杵屋巳三郎を三代目として襲名。重要無形文化財総合認定(長唄)。長唄白風会主宰。国立劇場養成科長唄講師。かぎろひの会同人。
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© ヒダキトモコ
今藤長龍郎
(いまふじちょうたつろう)
長唄三味線
1969年東京都生まれ。1979年今藤綾子(人間国宝)に入門。1985年今藤長龍郎の名を許される。1991年東京藝術大学音楽学部邦楽科を卒業。2004年アテネオリンピックシンクロナイズドスイミング「ジャパニーズドール」三味線パート演奏。2005年ビクター伝統文化振興財団賞奨励賞受賞。2025年松本幸四郎主演初春大歌舞伎「陰陽師 鉄輪」作曲。長唄五韻会同人、現邦連会員、創邦21同人。国立音楽大学非常勤講師。
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望月太津之
(もちづきたつゆき)
囃子
1967年東京生まれ。1977年望月太津三郎師に入門。1978年五郎時致の小鼓で初舞台.1990年東京藝術大学音楽学部邦楽科卒業。同年望月流家元十一代目望月太左衛門より望月太津之の名を許される。以後、歌舞伎公演、日本舞踊公演、長唄演奏会、NHK放送などで演奏活動を行う。海外公演にも参加。ポルトガル、ドイツ、パリ、ニューヨーク、ウィーン等。カーネギーホール、ウィーン楽友協会ブラームスザールにて演奏。長唄協会普及育成委員会委員、秋季演奏委員会委員、港区邦楽連盟花みずき会理事。
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鈴木れあ
(すずきれあ)
ピアノ
2011年生まれ。2024年度第78回全日本学生音楽コンクール中学生部門北九州大会本選第1位、全国大会入選。第61回北九州芸術祭クラシックコンクール北九州市長賞。これまでにピアノを池川礼子先生、赤松林太郎先生、現在永野栄子先生に、室内楽を故多喜靖美先生、篠崎由紀先生に、ヴァイオリンを篠崎永育先生、篠崎美樹先生に師事。現在中学校2年在中。
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中嶋ひかる
(なかじまひかる)
箏
宮城県仙台市出身。東京藝術大学音楽学部邦楽科箏曲生田流専攻、卒業。在学中、安宅賞受賞。第26回賢順記念箏曲コンクール賢順賞、第26回くまもと全国邦楽コンクールにて最優秀賞及び文部科学大臣賞、利根英法記念邦楽コンクール第7回「古典」にて金賞および相生賞、受賞。日本テレビ「世界の果てまでイッテQ “女芸人一芸合宿”」出演、指導協力。NHK Eテレ「にっぽんの芸能」十七絃独奏にて出演。NHK邦楽オーディション、合格。文化庁邦楽普及拡大推進事業、邦楽普及大使。東京都文京区にて箏三絃教室、主宰。森の会、同声会、各会員。ファミ箏、和楽奏団「互」、各メンバー。十七絃が特に大好きで、十七絃での表現を追求している。Twitter @hikaru_nkjm
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清原晏
(きよはらはる)
箏・歌
熊本県合志市出身。5歳より箏を始める。これまでに二宮晶代、池上眞吾の各氏に師事。東京藝術大学邦楽科卒業。熊本県高等学校器楽コンクール日本音楽部門3年連続1位受賞。第26回おかやま全国高校生邦楽コンクール奨励賞受賞。第27回くまもと全国邦楽コンクール最優秀賞、文部科学大臣賞、熊本県知事賞受賞。令和4年度宮城道雄記念コンクール一般の部第1位受賞。第5回福井県伝統芸能新世代コンクール最優秀賞受賞。賢順記念全国箏曲コンクール2年連続第3位受賞。あいおい全国邦楽コンクール第11回「古典」第3位受賞。令和5年熊本県民文化賞夢部門受賞。第58回熊本県文化懇話会賞新人賞受賞。めざましテレビ、「キラビト!」出演。尾上松也主演、歌舞伎刀剣乱舞「月刀剣緑桐」「東鑑雪魔縁」に出演。NHK邦楽オーディション合格、「NHK邦楽のひととき」出演。箏曲宮城会、宮城合奏団団員、森の会、同声会、日本三曲協会、熊本県文化懇話会各会員。現在、文化庁邦楽普及拡大推進事業にて邦楽普及大使を務める。
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中島裕康
(なかじまひろやす)
箏
東京藝術大学音楽学部卒業。卒業時に皇居桃華楽堂に於いて御前演奏をする。令和5年度茨城県知事奨励賞受賞。第38回茨城県新人演奏会新人賞受賞。第20回賢順記念くるめ全国箏曲祭コンクール賢順賞受賞。第28回くまもと全国邦楽コンクール最優秀賞・文部科学大臣賞受賞。第2回利根英法記念邦楽コンクール~アンサンブル最優秀賞受賞。2021年東京オペラシティリサイタルシリーズ「B→C バッハからコンテンポラリーへ」出演。2025年「第5回中島裕康箏リサイタル-牧野由多可作品展-」開催。全国6ヶ所でリサイタルツアー開催。文化庁邦楽普及拡大推進事業で邦楽普及大使を務める。2023年・2025年夏、新作歌舞伎「刀剣乱舞」の舞台音楽に参加。「生きた箏音楽の力」をテーマに音楽の真価を探求しながら、伝統的な音楽に限らず現代音楽や新作の初演も多く努め、後進の指導にも意欲的に取り組む。文化庁邦楽普及拡大推進事業邦楽普及大使。中島裕康箏研究室主宰。(公財)正派邦楽会所属。
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吉越大誠
(よしこしたいせい)
箏
愛知県名古屋市生まれ、春日井市出身。 8歳より生田流箏曲を始める。これまでに野村祐子、深海さとみ、上條妙子、帯名久仁子、野村哲子、日吉章吾の各師に師事。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、同大学邦楽科を卒業。在学中、ハンガリーと台湾で演奏。宮城賞を受賞し、(公財)青山音楽財団奨学生に選出。卒業時、同声会賞、アカンサス音楽賞受賞。皇居・桃華楽堂にて、皇后陛下主催の「音楽大学卒業生演奏会」に大学の推薦で出演する。現在、同大学大学院修士課程1年次在籍中。小松玲子・サヌカイト後援会、(公財)戸部眞紀財団奨学生。第2回K邦楽コンクール古典部門(高校生の部)特別優秀賞。第20回洗足学園ジュニア音楽コンクール最優秀賞。2024年度宮城道雄記念コンクール一般部 第1位。第29回くまもと全国邦楽コンクール最優秀賞、文部科学大臣賞、熊本県知事賞。あいおい全国邦楽コンクール第11回「古典」一般の部 金賞。令和6年度春日井市文化芸術奨励賞の各賞を受賞。2025年度NHK邦楽オーディション合格。文化庁邦楽普及拡大推進事業として2025年度より邦楽普及大使に任命。
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長谷由香
(ながたにゆか)
箏
茨城県出身。箏を福永千恵子氏、二十絃箏を吉村七重氏に師事。東京藝術大学邦楽科現代箏曲専攻を卒業。第29回賢順記念全国箏曲コンクール賢順賞(最高位)受賞。第30回くまもと全国邦楽コンクールにて最優秀賞ならびに文部科学大臣賞、熊本県知事賞受賞。令和5年度茨城県知事奨励賞受賞。NHK Eテレ「にっぽんの芸能」に出演。モナコ公国モンテカルロにて現代邦楽作品の独奏を果たす。再演に焦点を当てた企画〜甦る〜長谷由香箏concert.を茨城県と長野県で開催。静寂の中に宿る箏の一音一音の重なりを、今を生きる作曲家と共に従来の形式を礎としながら、新しい作品を生み出すことを志す。文化庁 邦楽普及大使。沢井箏曲院教師。